先日「第5回EMS-JPグループ展示会に来ませんか?」みたいなメールが届いて、「armadilloもあるよ」みたいなことも書いてあったので、興味本位でちょっと見てきました。
まいむぞう × armadillo
おいらは組み込み系には疎く、せいぜいGainerで「わーおもしろーい。でも基盤焦がしちゃったせいでこのセンサーうごかなーい」とか言うぐらいなんですが、前に仕事で組み込み系の機材を調べたことがあって、armadilloの事は知ってました。
結局その案件ではarmadilloは使わなかったのですが、タバコの箱ぐらいの基板上でLinuxが動いていて、メモリの制限はキツイもののよく見るオープンソースモノが動いていたのは、いろんな可能性を感じました。まぁ、結局使わなかったので感じただけで体験できなかったんですけど。
armadillo × android
で展示会のarmadilloブースに行ってみると、なにやらもっと面白そうなモノがありました。
ちょっと見づらいですが、armadilloのボードに十字キーとタッチパネルを付けて、androidが動いてました。
えー!? アメリカでクリスマス商戦時期に最初の端末がでるんでしょ? 日本ではまだスケジュールさえ出てないのになんでココに?って感じだったんですが、話を聞くとまだ試作品段階とのこと。秋口にはでるかもって言ってましたが。
androidは全てオープンソースで構成されているので、SDKから必要部分を突っ込んだら動いちゃったーって感じみたいです。
実際、まだ試作機っぽく、ちょっと動かしたら固まってました(笑 そして担当の方も使い方がわかんないようでした(笑
android × 組み込み機器
androidって携帯電話に載るモノだとばかり思ってたおいらにはちょっとショックでした。
でもまー、よく考えたら、Javaが元々目指していた家電製品などの組み込み機器のための言語(および周辺アプリケーションと開発環境)と考えると、結構しっくり来てるかも。とも思いました。
特に、OSがLinuxなので足回りが強い感はありますよね。ネットワークとかファイルシステムが(ハード的な制約が許せば)PCの世界のスタイルでそのまま作れてしまうので。
実際Androidアプリを作った訳じゃないんですが、armadilloでandroidが動いちゃうぐらいなんだから、それこそfelicaライタくっつけて「はい、会員カードシステム」とか、何もくっつけなくてもWeb連動POSとか居酒屋のオーダーシステムぐらいは簡単にできちゃう気がしてきました。(や、完全素人の考えなんですけど)
なんかそう考えると、androidのプログラミングって結構面白そうです。
写真ではちょっとわかりづらいですが、タッチパネルも手のひらぐらいの大きさはあるので、結構実用的に感じました。
android vs Linuxベース組み込み機器
今までもLinuxベースの組み込み機器で、タッチパネル付きというのがあるにはあったんですが、流石にX Windowを載せるわけにもいかず、独自というか組み込み向けWindowシステムを使うことが多かったように思います。(繰り返しますが、素人なので一部しか見えていません)
で、そういう独自Windowシステムって、「このGUIはCで作ったんだよ、がんばったでしょー」的な違和感を感じ、日頃使っているWindowsとかMacのようなしっくり感はあまり感じませんでした。
でも、試作とはいえ動いていたandroidは、「あ、コイツいつも使ってるGUIの血筋のモノだ」と思わせるようなしっくり感を感じました。
まぁ、その分リソースは食ってるんでしょうけど、どちらを選んでも実現できることには大差がないので、この感覚は大きいかも。
android vs Windowsベース組み込み機器
現状では狙ってるモノが違うので、この比較は意味があるのかどうかわからないですし、正直Windowsの組み込み路線は種類が多くてイマイチ方向性が解らないんですが、androidのGUIの競合になるのはこのへんなのかなぁと。
ただ、天下のMicrosoft様なので、プログラミング環境はWindowsベースの方が整っているでしょう。ライブラリも。(や、素人(r)
でも、windowsベースって、その元になるOSがね…。おいらはWindowsCE 1.0のユーザだったんだけど、未だにあの感覚なんだよなぁ、今の奴も。
あと、どうしてもMicrosoft様はマジメなので、ネットと絡めて面白いアプリを作ろうとか、ゲームを作ろうってなったらandroid優勢になる気がする。
あと、android market構想もあるんだっけ?
android on armadilloの将来
展示会から戻ってくるまで、このandroid × armadilloで何が出来るか考えてみたんだけど、やっぱり携帯電話などの常時接続ネットワークを持たないandroid端末は、ちょっと微妙な存在なのかも。
常時インターネットに接続できるなら、非力なマシンでもそこそこ使えるんだけど、いざスタンドアローンマシンとなると、まだPCベースの方が何かと便利に感じられる。値段も最近のAtom搭載ノートの方が安いし。(このandroid on armadilloは12万越えだそうです。まぁ、組み込みにしてはかなり安いイメージ)
じゃあまったく無駄かというとそうじゃなくて、armadilloのような組み込み機器にandroidが載って、それが普及することで、androidが組み込み向け標準windowマネージャ(widnows3.1みたいな感じ?)になってくると、その先が結構面白いことになる気がする。
iPhoneのように閉じた環境ではなく、各ハードメーカーとか、中小の技術者が面白いギミックをガッチャガチャくっつけて「ドライバだけ作っておいたから後よろしくー」みたいに投げてあって、それをおいらみたいなフリーランサーとか数人でやってるようなベンチャーが、趣味がてらにPC上のEclipseからJavaを使って変なアプリを作る、みたいな環境はけっこーおもしろいと思うのだ。やっぱりCでメモリ量を計算しながらプログラムするより、Eclipse上で富豪的に作りたいよね。(笑
ただ、これを実現するためにはarmadilloだけではダメで、他の主要組み込み機器メーカーもandroidを搭載して、windowsかlinuxかandroidかぐらいまで持ってくる必要があるし、armadillo自体も現状ではバッテリー駆動できないし、防塵や衝撃や防水とか耐久性の話もあるので、あと1世代か2世代ぐらい(あるいはもっと)待たないと、じゃあandroidで行こうかと簡単に言える時代にはならない気がした。
てなことで、暇が出来たらiPhone SDKではなくandroid SDKで遊ぼうと心に誓った日だった。
2 件のコメント:
CEATECで出すみたいですよ。
IT Mediaの記事
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/0809/26/news023.html
情報あざっす。
PHSモジュール載るんですね。
となると、やはりネックは電源かなぁ。
処理速度とかメモリの空き具合が感覚としてわからないので、やっぱり実物をじっくり触ってみたいですね。
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