非プログラマにリーチしたいというのは、技術系イベント主催者にとっての目標の一つでもあると思うので、デザイナとスーツを呼び込むためのキーワードとして、デザイナとスーツについて個人的に思っていることをまとめてみました。
例えば、技術的に濃い話をする場合でも、以下のような切り口で語れば、非プログラマにもリーチするのではないでしょうか。
何か企画をするときの参考になればと思います。
デザイナが興味ありそうなこと(とその理由)
ここでは、デザイナの定義は、Webデザイナとします。
- メールやFTPなどの基本的なサービスのざっくりとした動作原理。目に見えるインフラ(プログラムと連動するときの考え方の基礎となるので)
- Webシステムを構築するとき、どういう点に注意すれば効率が良く開発を進めることが出来るか(システム構築フローと、それぞれのプロセスのコスト感覚が把握できていないので)
- 自分の能力の伸ばし方。将来構想。将来設計。自分ブランド(絵を描いたりデザインすることは人間しかできない特殊な能力なのに、その商業的な価値についてあまり深く考えてないので)
- 使いやすいUIに対する知識(本来はUIデザインはデザイナの仕事のハズなのに、現状その知識を持っている人は僅かなので)
- GPL系、MIT系、CCライセンスの要点とビジネス的な存在意義(基本的にはスーツと同じ理由だが、現場に近い割にライセンスに対する知識がないので)
- CCライセンスの素材の使いどころ(ライブラリ化してうまく使えば仕事が楽になるはずなのに、うまく取り込めていないので)
- jQueryなど、ブラウザ上でJavaScriptを使った何かを作る上で、HTMLやCSSコーディングにおいて注意した方が良い点(各種JavaScriptライブラリに対する知識が足りないので、どうやって動くのかが理解できていない)
- 純HTMLなWebアプリ、AjaxなWebアプリ、Flashなアプリ、Windows上のGUIアプリ、モバイルアプリなどの限界と使いどころ(それぞれの知識が足りないので)
スーツが興味ありそうなこと(とその理由)
ここでは、スーツの定義は、経営者・キャピタリスト類・営業企画・OSSを使っていない企業プログラマとします。
- どんな技術が今後伸びてくるか。その市場規模と確度(ビジネスモデル立案のヒントとするため)
- どんな技術/OSSを使うと、どんな分野にどういう効果があるか。どういう分野に向いているか(特定技術/OSSの意味をちゃんと理解していないので)
- OSSでどこまでできるか。どんなことはプロプライエタリ製品を使った方がよいか。その境界線についての具体例(OSSに対する経験がないので)
- OSSを使っていて、サポートの提供が無いために困ったことの具体例。その回避策(OSSに対するリスクの把握)
- GPL系、MIT系、CCライセンスの要点とビジネス的な存在意義(メリットやリスクを含め、ライセンスに対する知識が足りないので)
- 自社開発OSSを使ったビジネスモデルの事例(OSSの開発が有効な自社広告となりえるという可能性は理解できるが、実際の成功可能性が想像できないので)
- 日本以外の国でのIT事情と最新動向(ビジネスモデル立案のヒントとするため。特に相手を東京に限定しない分、道民にとってはメリットが高いように思う)
- 市場調査やプロモーション活動や効果計測についての実際。特にコスト方面(ディレクションする上での基礎資料として)
- IT以外での広告活動におけるコスト感覚と使い分け(テレビ・ラジオ・新聞・チラシ・勧誘員などなど。コンサルティング基礎資料として)
- 各用途においてオススメのOSS(比較検討するコストやスキルがないため)
デザイナ・スーツ共通
- 技術寄りの話はデザイナやスーツには届かない。同じ内容のセッションでも、非技術用語だけを使ってタイトルを付けて、その流れを使った切り口で語れば、デザイナやスーツにも届くのでは?
- 中・長期的な技術変化の予想(リスク把握。舵切り)
使用上の注意
元々オープンソースソフトウェア(OSS)のイベントに、どうやってデザイナなどを呼び込むか、といった議論用にまとめたものです。上記「OSS」と限定している部分は、他の固有名詞(Androidとか)に置き換えても成立するかも知れません。
色々反論あるでしょうが、あくまで個人的なイメージです。何かあればコメントにどうぞ。
1 件のコメント:
過去2度ほど勉強会参加しましたが、全てにおいてハテナ(?)状態な自分ですが、コメント残していきます。
用語とかもそうですが、非プログラマを取り込むには、仕組みとかも図解にしたりなど、プログラムを知らなくても興味をもってもらったりすることがまず先決かななんて思います。
それと、デザイナーでも求めている内容が3通りあるのではないかと思います。
1、どうやればプログラムできるのか知りたい人
2、出来上がったプログラムをどのようにUIと結びつけるか知りたい人
3、そのプログラムがどのように販売できるのか、活用できるかを知りたい人
恐らくデザイナーも、1を求めている人が多いのではないかと思うのですが、勉強会で1となると、かなり話の内容を基本にしなければならなかったりするので、専門の技術系勉強会には不向きかななんて思います。
つまり、思っている以上に基礎的な部分も考えて行うことが、非プログラマのデザイナーとかを取り込むポイントなんじゃないかなと思います。
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